清水地区の市街地に入ってきた。
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沿道の人たちが「がんばれ、がんばれ」と応援してくれるが
相変わらず歩いたり走ったりの繰り返し。
応援に応えられない自分がはがゆい。



遠くまで見通せる下り坂。
写真を撮るにはいいポイントだ。
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制限時間が迫る。
ペースアップして気持ちよく下りたいところだが、
脚が攣りそうな気がして勢いよく下りきることができない。



第14給水所でコーラを補給。
脚に刺激が入らないので喉に刺激を求める。

給水所を後にして38キロ付近。
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ゴールまでもう少し。制限時間もあと少し。
この辺に来ると歩いていた人が走り始める。
みんなそれぞれの限界と戦っている。



少しペースを上げて走ってみるが長く続かない。
キロ9分で大丈夫という思いが頭にとどまっている。



39キロ。あと3キロだ。
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たった3キロじゃないか。
言い聞かせるが、そのたった3キロが長い。



40キロ。5時間10分。
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あとで見たら5キロのラップが44分。
キロ9分を意識していたことがよくわかるラップだ。
残り約2キロ。持ち時間20分。完走が見えてきた。



41キロ。
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油断はできない。もうひとつ最終関門がある。


「がんばってくださーい。もうすぐ関門が閉まりますよー」
後方でスタッフの方が大きな声で呼びかけている。
ひとりでも多くの人に完走してもらいたいという気持ちが伝わってくる。
「がんばれ、自分も後ろの人も、がんばれ」
そんな気持ちが湧いてくる。
呼びかけに感謝。



41.6キロ。最終関門。
閉鎖2分前に通過。
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前回は1分前だった。


関門通過と同時に
コース脇に立っているネクタイ姿の男性が近づいてきた。
「失格の宣告をしたくないので、被り物を脱いでください」
「え?」と思う。
顔が隠れたり、危害を与えたり、
迷惑をかけるような仮装が禁止なのは知っていたけれど
帽子代わりの被り物も失格?
釈然としない思いが残ったものの、ここは素直に審判員に従う。

ここまで他のスタッフ、ボランティアさんたちから
「ペンギンさんがんばれ」とか「かわいい」なんて声を掛けられていたのに。

ペンギンの被り物を首にかけて
フィニッシュ前のお楽しみ、ハイタッチゾーンへ。
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疲れていても笑顔でハイタッチ。
少しだけ元気が出る。



最後の距離表示、42キロ。
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向こうに小さくフィニッシュゲートが見える。



もう少し。
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直前で自撮り記念撮影。
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そして、ついにゴール。
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5時間28分。制限時間2分前だ。
昨年より30秒くらいタイムを縮めた。



ゲートをくぐって後ろを振り返ってみる。
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安堵、満足、疲労、落胆、様々な表情を浮かべている。
その向こうで「あと1分・・・30秒・・・」カウントダウンの声。
フィニッシュゲート付近ではし烈な戦いが繰り広げられているようだ。



静岡マラソンは時間がくると係員の人垣がフィニッシュゲートを閉鎖し
1秒でも遅れるとゴールさせてもらえない。厳格だ。
ここまで走ったんだ、がんばれ。
心の中で声援を送りながら完走メダルを掛けてもらう。
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時間内にフィニッシュしたけれど
「海岸通り制覇」は次の機会に持ち越しになってしまった。
来年も走るしかないかな。待ってろ、静岡マラソン。



***** おしまい *****