あとは第2折り返しまでの往復。
残り約9キロ。
過去を振り返ると、この9キロがなかなかの厄介者。
大エイドで満腹になった体は思い通りに動いてくれない。
今回は25キロから歩き出してしまったし、
この先もキロ10分のウォーキングになってしまうのだろうか。
「1時間半くらいかかってしまうのかなあ」
なんて弱気なことを考えていたら
後ろから、なにやらひたひたと迫りくる気配。
靴音を伴ったざわめきがざっざっざっと近づいてくる。
「これは、ひょっとしたら・・・」
「わ、6時間ペース集団!」
ここは遅れるわけにはいかない。
なんとしてもついて行かなくては。
集団の最後尾に紛れ込む。
しばらく走って気がついた。
左足小指の痛みがなくなっている。
キロ8分20秒くらいのペース。
このペースで集団について行くと、すごく楽だ。
痛みも疲れも感じない。走る快感、気持ちがいい。
遠くの山も、青い空も、すべてが心地よい。
よし、このままついて行こう。
歩いているランナーを追い抜く。
「がんばりましょう、ついて行きましょう」
しばらく前の自分の姿を重ねながら声を掛ける。
気持ちが前を向いているのがわかる。
気がつくと知らず知らずに集団の前に進んでいた。
はっと気づいてペースを落とし後方に戻る。
痛みが出てはまずいという不安が、前に行くことを自重させる。
木陰のところでちょっとしたゆるい下り坂。
「帰りのここが最後の上りポイント、がんばりましょう」
ペースランナーが声を掛ける。
「なるほど、そんなアドバイスもするんだ」と妙に感心する。
小さな橋を渡るころ、6時間集団が二つに割れ始めた。
後ろの第2集団について行く。
遠くに新東名高速が見えると第2折り返しが近い。
少し前に出て折り返し点で集団を待ち撮影。
折り返すとすぐに38キロ。
残り約4キロ。
痛みはない。お腹も問題ない。いいぞ。
最低限の目標、6時間切りはなんとかなりそうだ。
少しペースを上げて
6時間の第1集団を追いかけることにする。
***** つづく *****
残り約9キロ。
過去を振り返ると、この9キロがなかなかの厄介者。
大エイドで満腹になった体は思い通りに動いてくれない。
今回は25キロから歩き出してしまったし、
この先もキロ10分のウォーキングになってしまうのだろうか。
「1時間半くらいかかってしまうのかなあ」
なんて弱気なことを考えていたら
後ろから、なにやらひたひたと迫りくる気配。
靴音を伴ったざわめきがざっざっざっと近づいてくる。
「これは、ひょっとしたら・・・」
「わ、6時間ペース集団!」
ここは遅れるわけにはいかない。
なんとしてもついて行かなくては。
集団の最後尾に紛れ込む。
しばらく走って気がついた。
左足小指の痛みがなくなっている。
キロ8分20秒くらいのペース。
このペースで集団について行くと、すごく楽だ。
痛みも疲れも感じない。走る快感、気持ちがいい。
遠くの山も、青い空も、すべてが心地よい。
よし、このままついて行こう。
歩いているランナーを追い抜く。
「がんばりましょう、ついて行きましょう」
しばらく前の自分の姿を重ねながら声を掛ける。
気持ちが前を向いているのがわかる。
気がつくと知らず知らずに集団の前に進んでいた。
はっと気づいてペースを落とし後方に戻る。
痛みが出てはまずいという不安が、前に行くことを自重させる。
木陰のところでちょっとしたゆるい下り坂。
「帰りのここが最後の上りポイント、がんばりましょう」
ペースランナーが声を掛ける。
「なるほど、そんなアドバイスもするんだ」と妙に感心する。
小さな橋を渡るころ、6時間集団が二つに割れ始めた。
後ろの第2集団について行く。
遠くに新東名高速が見えると第2折り返しが近い。
少し前に出て折り返し点で集団を待ち撮影。
折り返すとすぐに38キロ。
残り約4キロ。
痛みはない。お腹も問題ない。いいぞ。
最低限の目標、6時間切りはなんとかなりそうだ。
少しペースを上げて
6時間の第1集団を追いかけることにする。
***** つづく *****
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